忙しすぎる人のための宇宙講座
- 作者: ニール・ドグラース・タイソン,渡部潤一,田沢恭子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/09/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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サー・アイザック・ニュートンが万有引力の法則を発表するまで、地上と同じ物理法則が宇宙であまねく通用すると考えるべき理由はまったくなかった。地上では地上的なことが起こり、天上では天上的なことが起こるものだと考えられていたのだ。当時のキリスト教の教えでは、天空は神によって支配され、地上の人間の非力な頭には計り知れないものとされた。ニュートンがすべての運動のからくりを解き明かし、それらを予想可能なものにすることでこの哲学的な壁を打ち破ったとき、彼は創造主の出番をことごとくないものにしたとして神学者から批判された。(p.28)
一キログラムのプルトニウムで、およそ二二〇〇万キロワット時の熱エネルギーを生成できる。これだけあれば、白熱灯一個を二万四〇〇〇年間点灯させるのに十分だ。あるいは、われわれが店で売っている食べ物ではなく核燃料で動くならば、人間一人を同じく二万四〇〇〇年間動かすこともできる。(p.111)