格闘する思想
格闘する思想 - 萱野 稔人 海妻 径子 廣瀬 純 本田 由紀 白石 嘉治 岡 真理 西山 雄二 (平凡社新書)
- 作者: 本橋哲也
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2010/11/15
- メディア: 新書
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目次
序章 思想の強度をたしかめる
本橋哲也
第一章 原点の政治学――国家と資本の暴力を暴く
萱野稔人
国家とは暴力である/国家のナショナリズム、国民のナショナリズム/「安心」が「治安」にすり替わる/排除の根拠としてのアイデンティティ/日常化する「戦争」/ヨーロッパの社会民主主義/文化研究の役割は/承認される居場所とは
第二章 労働するジェンダー――男らしさの覇権争いを超えて
海妻径子
「自分」から始まる男らしさの問い直し/「ベビーカーを押す」という特権/ジェンダーは塹壕戦である/ジェンダーフリーと「名誉男性」/やりがいが、なぜ搾取されるか/運動と組織の再生産のために
第三章 映画から革命へ――「同じこと」の潜勢力を見出す
廣瀬純
闘争の最小回路からマルチチュードへ/ラテンアメリカ、資本主義の実験場/教養なき思考の実践/新しい欲望の創出/映画的運動の非時間的な力/九条は今日の文学である
第四章 エンパワーのための教育――「柔らかな鎧」を身につける
本田由紀
家庭と教育と仕事の爆弾ゲーム/「一億中流」の崩壊、あやうい公共圏/結局は「人間力」?/展開の種子としての専門性/ゆらぐ現実を可視化するために肉声の束を
第五章 不穏なる教養――無償の世界を解き放つ
白石嘉治
サミットを撃つ文学/有は無から生まれる/二一世紀の生活保険、ベーシック・インカム/三つのエコロジーと精神の自由/政治的なものから政治へ、再び
第六章 表象暴力への抵抗――パレスチナとともに
岡真理
カナファーニーの衝撃/死者の声を描くこと/ホロコースト、ショアー、フルブン、ナクバ/不正につぐ不正の歴史/文学、自他を結ぶ言葉
第七章 学びへの権利――来たるべき「大学」のために
西山雄二
真理の我有化と公共性/国際哲学コレージュ/空白のエコノミー/哲学と映画/大学は役に立っている!/旅の途上にある大学のために
編者あとがき
参考文献リスト