テヘランでロリータを読む

テヘランでロリータを読む

テヘランでロリータを読む

 初めて『ロリータ』について話しあったあと、私は興奮してベットには入り、ミートラーの質問のことを考えた。『ロリータ』や『ボヴァリー夫人』はなぜこの上ない喜びをあたえてくれるのか。こうした小説自体に問題があるのか、それとも私たちに問題があるのかーーフロベールナボコフは心ない人でなしなのか。私は木曜までに自分の考えをまとめておき、クラスで話せる日を心待ちにした。
p.73